ヴィックス
「今日は冷えますね…」
アーク
「ねぇ、ヴィックス。一つ聞いてもいいかな」
ヴィックス
「アークさんが質問だなんて珍しいですね、なんでしょう?」
アーク
「どうしてオレと一緒に行動しようって思ったの?」
ヴィックス
「なんですか、突然。貴方が言ってくれたんですよ?」
アーク
「オレは君の道先の選択を増やして提示しただけだよ。それを実際に選び取ったのは君。君は断る道だって選べたはずでしょ、何で選んでくれたの?」
ヴィックス
「…確かに不安がない訳じゃなかったですよ。私は未熟だしまた騙されているんじゃないかって思った事もあります。分からない事もたくさん残っていますけど あの人とアークさんでは一つだけ大きく違う点があるって分かったんですよ、…それは精霊達の反応です。貴方には精霊は喜んで側にいるのが分かります、精霊 には小細工が通用しませんから…だからあの人より信用出来ると思えたんです」
アーク
「そうだね、精霊は正直だ」
ヴィックス
「それにもし貴方の思惑があったとしても私を助けてくれた事に変わりはありませんから、その点について疑ったりはしません」
アーク
「そっか、変な事聞いてごめんね?」
ヴィックス
「何故そんな事聞いたんですか? って尋ねたら教えてくれますか?」
アーク
「別にやましい理由はないから教えてあげられるよ。純粋に興味? かな」
ヴィックス
「そうですか、それなら良かったです。興味を持ってもらえたって事ですもんね」
アーク
「どこまで聞いたらいいのか分からなくて結局延び延びになってたけどね」
ヴィックス
「私が話せる事ならお話しますよ? 聞かれる事は嬉しいので」
アーク
「そっか、じゃあ寝ながら聞く事考えとくね!」
ヴィックス
「はい、…って寝ながら考えられるんですか…アークさん」


END