アーク 「そういえばヴィックスって精霊の事、詳しいよね」 ヴィックス 「い、いえ! 本業のアークさんには負けますよ。生まれ故郷が精霊と馴染み深いので、だからかもしれません」 アーク 「……馴染み深い? もしかして…精霊都市フィールの人?」 ヴィックス 「よくご存知ですね、はいそうですよ」 アーク 「オレもフィールに行って精霊術の修行したんだよ、それにヴィックスから風の精霊の力を感じてたから…ひょっとしてって思って」 ヴィックス 「分かってらしたんですね。フィールにいらしたならご存知かもしれませんが、個人にはそれぞれ相性のいい属性の精霊がいるとされてまして、私は突き抜けて風の相性が良かったんです」 アーク 「うん、聞いた事あるよ。だから風の精霊達に好かれてるんだね。…じゃあヴィックスは精霊魔術使ったりするの?」 ヴィックス 「一部のごく簡単なものだけですが使いますよ、主だった術は媒介具を必要とする忍びの技術ですが」 アーク 「すごいなぁ、オレも精霊魔術試した事があるんだけど向いてなかったみたい。全然上手く行かなかったよ」 ヴィックス 「そういう人もいるそうですよ。精霊魔術は精霊を召喚するものではなく、精霊の力を少し借りて己の魔力で変化を生じさせるものだそうですから。アークさんはその代わり召喚術そのものに秀でてるのだと思います」 アーク 「そっかぁ、残念だなぁ」 END |