とある登山の悲劇 ――これは、よくある依頼の道中に起こった出来事である・・・ アレクシエル 「流石にこの山は道のりが長いですね」 アステフィル 「確かにな・・・適度に休憩を挟む必要がありそうだ。無理をしては疲労が溜まる一方だしな」 サタナエル 「ここに来てフルメイルが厳しく感じるとは・・・」 ウリエル 「今になってようやくその意見が出るとかリーダーおかしいだろ」 アポカリプス 「我も問題はないが」 ウリエル 「あんたに至っては問題がある方がむしろ問題だ(きっぱり」 ベルフェス 「兄さん、剛速球だね!」 アーク 「・・あ、それなら皆、飴舐める〜?」 サタナエル 「飴か」 アレクシエル 「おや、そんなものをお持ちでしたか。準備がいいのですね」 アーク 「うん〜、いつも持ち歩いてるんだよ〜。いっぱいあるからちょっと待ってねー(ごそごそ」 アステフィル 「随分と色々入っているんだな、お前の鞄は」 アーク 「簡易食料としていつも入ってるんだよ〜、暑い所では弱いけど物持ちはいいし便利なんだ〜」 サタナエル 「それじゃなくても甘いものは摂取しにくいからな、こういった旅路の途中では尚更か」 アーク 「は〜い、どうぞ〜」 サタナエル 「お前は幼い頃から飴好きだったよな〜(ぱくっ)・・・!!?」 アステフィル 「リーダー! ど、どうした!?(汗)」 アレクシエル 「え、なんですか。食べるの怖くなってくるじゃないですか(食べようとしていたところだった)」 ベルフェス 「――ぶッ!!!!(噴出しかけた)」 ウリエル 「ベルフェス!?」 アポカリプス
「む、皆どうした?(既に食べている)」 サタナエル
「・・・な、何故・・・この飴からトマト100%の味が・・・?(汗)」 アステフィル・ウリエル・アレクシエル 「「「!?」」」 アーク 「あ、それトマトだった?」 ウリエル 「・・・ねぇ、トマトって飴に加工して美味しいものだっけ?」 アステフィル 「いや・・・あまり聞いた事はないな・・・(汗)」 サタナエル
「しかも生のトマト100%だ・・・特有の野菜臭さや酸味まで再現されている・・・」 ウリエル
「そんな食レポ聞きたくねぇ!!」 アレクシエル 「それ、何の罰ゲームですか!? もしや・・ベルフェスも同じ味の飴を・・・?」 ベルフェス 「僕のは・・・海老の味がするよ・・・、海老の塩焼き食べてるみたいな(遠い目)」 アステフィル 「それはどんな飴だ」 ウリエル 「大将・・・前ってさ、もうちょっとまともな味の飴ちゃんだった気がするんだけど(汗)」 アーク 「うん。あ、でも海老味は当たりなんだよ?」 アレクシエル 「当たり!? いや、待ってください! 修正する箇所はそこじゃないですよね!?」 アーク 「数も随分少なくなってきちゃったからなぁ」 アポカリプス 「そういう問題か」 ベルフェス 「一瞬吹きかけたけど、完全に慣れてしまうと意外に美味しいよ(ケロリと)」 サタナエル
「羨ましい・・・トマトはえぐいぞ、いまいち飴の食感とも合わないし」 アレクシエル 「甘いものではないと思いながら飴を舐める日が来ようとは・・・(ぱくっ)」 ウリエル 「見た目の色だけなら普通なのにねぇ・・・(ぱくっ)」 アポカリプス 「肝心のアークは何だったのだ?」 アーク 「オレ?(コロコロ)オレはね〜、ツナマヨ味だった」 アステフィル
「待て、それは待て!(汗)」 ウリエル 「それ普通の顔して食べる味!?(汗)」 アーク 「普通の顔してないよ〜、ちょっと味濃いもん」 ウリエル 「味の濃い薄いではなく!」 サタナエル 「だが・・・トマトよりはマシか・・・」 アレクシエル 「ツナマヨで妥協出来る程の破壊力ですか・・・トマト味。・・・ん?これは・・・単体の味だけではないですね、チョコとバナナ・・・でしょうか?」 アーク 「あ〜じゃあそれチョコバナナパフェ味だ〜」 ウリエル 「パフェ要素はどこから・・・?」 アステフィル 「何だろうな、甘い味覚に分類されているだけで当たりだと思ってしまうのは・・・(ぱくっ)」 ウリエル 「・・・・ホントにな・・・・。つーか俺のも微妙だ、ワイン味?」 ベルフェス 「それ加工される前なら美味しかったのにね・・・兄さん」 ウリエル 「くっ、美味くもないが不味くもない・・・!」 サタナエル
「思ったんだが、どうしてこんな奇妙な味ばかりなんだ?お前の持ってる飴は」 アーク 「あのね、今飴袋には25種類くらいの味があるんだけど」 アレクシエル 「多いですよ!」 アーク 「それをランダムで手に取ろうとしているのと」 アポカリプス 「そんなスリルはいらんだろう(きっぱり」 アーク 「探してみると面白い飴いっぱいあるんだよね〜、だからつい買っちゃうんだ〜」 サタナエル 「お前のその好奇心がとんだ悲劇を招いているんだぞ!主に俺の口の中で!」 ベルフェス 「リーダーの飴と大将さんの飴を一緒に舐めたら良い感じにツナサラダ味になるね(遠い目)」 ウリエル 「ああ、ツナマヨ味濃い目だって言ってたし丁度いいかもね(遠い目)」 アレクシエル 「さ、アスターはどんな味でした?」 アステフィル 「んー・・・? ・・・、・・・うッ!?(口を押さえた)」 ベルフェス 「ま、まさか・・・美味しいは美味しいでもネタ的に美味しい当たりが!?」 アポカリプス 「犠牲者が出たか」 サタナエル 「・・・・だ、大丈夫か? 喋れるか?」 アステフィル 「・・・・・・何とか。生臭いんだが・・・これはなんだ・・・? いや、それよりも出していいか・・・」 アーク 「(きょとん)生臭い?」 ウリエル 「主力ヒーラーが倒れられても困るから出していいんじゃない?」 アーク 「あー、多分それイクラ味だ〜」 ベルフェス 「魚卵!?」 サタナエル 「だからどうしてそう言った物を飴に加工するんだ・・・!?」 アポカリプス 「人間は本当に不思議な生き物だな(ずっぱり)」 アレクシエル 「強いて言うのならば・・・たゆまぬ探究心の成果でしょうかね・・・(遠い目)」 ウリエル 「なにそのちょっと良い話」 アーク
「数少ないからあまり出ないと思ったんだけど・・・ごめんねアスター」 アステフィル 「・・・・全くだ、もう勘弁してくれ・・・」 END オマケ アレクシエル 「(ふと)そういえばアポカリプス。貴方は一体なんの味だったのです?」 アポカリプス 「・・・む? 我か。牛の味がしている」 サタナエル 「・・・・・・・・・牛?」 ウリエル 「まさかの・・・牛肉だと・・・?(汗)」 アーク 「うし? ああ、もしかしてユッケ味かなぁ」 ベルフェス 「ユッケ味・・・僕の海老味がマトモに見えてきたよ大将さん!?」 ウリエル 「だが待て、牛肉味だけじゃユッケ味にはならない!」 アーク 「アポカリプス〜、その飴軽く噛んでみて〜」 アポカリプス 「・・・・・・む、卵の黄身の味がするな」 サタナエル 「無駄に凝るな!! 誰も喜ばん!!(汗)」 END |